BACH
無伴奏チェロ組曲第3番-5、C Major、バイオリンのお稽古でこの曲をさらったのは、確か小学2年生の冬だったと記憶する。初めての発表会の舞台で弾かされた曲は同じくバッハの管弦楽組曲3番のガヴォット。初めての舞台のバッハのとき、父が初めて外国に赴き、演奏はテープに収録した記憶がある。子供心にバッハの曲と言うのは随分起承転結がはっきりしているのだなと感じ入った記憶が鮮明だ。同じ頃練習していたヘンデル、ザイツ、ヴィバルディなんかに比べると、とても輪郭がはっきりしていたと感じる。ジャズなんぞをやってもそのうち必ずバッハのメロディーに戻ってくる。きっと音楽の基本構造をしっかり踏まえた音楽だからだろうか、人の体にはしっかりと滲み込むようである。無伴奏チェロ組曲3番は、ヴァイオリンの先生が家でレコードを聞かせてくれたことを何故かよく思い出す。近頃、イスラエル生まれの若手のチェリスト
Matt Haimovitzの無伴奏をiPodに入れて聴いている。bachというのは、ときどき無性に欲しくなるのである。