今年は7月にホルストシュタイン氏が亡くなって、一時代が終わったと思っていたら、11月にはジャンフルネ氏も亡くなったと追悼番組を聴いた。95歳だそうだから大往生である。指揮者といえばフルネというぐらい、この人の指揮は日本のオーケストラに影響を与えたことだろう。最初にフルネ氏の指揮を見たのは確か昭和40年代の上野の文化会館だったように記憶している。ドビュッシーの海を初めて生演奏で聞いたときもフルネ指揮であった。最後に氏の棒で聴いたのは、みなとみらいホールでの都響の演奏でマメールロワ、そのとき既に90歳に近づこうというときであった。仏蘭西音楽というと、フルネというぐらい、この人の振り方には独特の流れがあった。