ポスターが目に留まって、瞬間的に「これは厄介だな」と思った。件の東西のきつねとたぬき論議である。このコピーと写真には、異論が続出するであろう。そもそも、きつね蕎麦、たぬき蕎麦というのが具体的過ぎる言い回しで、各々、「きつね」「たぬき」でその地域に於いては認識されればいいので、いちいち蕎麦だのうどんだのと注釈を加えては無粋なこと極まりない。転勤や異動によって、東西の人の行き来、交流が盛んになったから、かくの如く仕様と詳細を付加するようになったらしい。かく言う自分は、注文の際には、大阪で笑われ東京で叱られるくらい何がなんだか訳がわからないでいる。